03樹々匠の家づくり換気
きれいな空気に満たされる家
どれだけ素敵な建物でも埃っぽくて咳き込んでしまったり、ダニやカビ、花粉などの影響でアレルギー反応が起きてしまうようでは健やかに暮らせているとは言えません。
睡眠時間も含めて、人生の1/3を過ごすと言われる家の中。新鮮できれいな空気を手にいれることも、豊かで穏やかな生活に直結する大切な要素なのです。
樹々匠の家で採用している換気は、空気環境のみならず、光熱費の削減や湿度コントロールにも好影響をもたらすもの。
健康的な生活をおくっていくために「計画的な換気」の重要性もぜひ理解しておきましょう。
計画換気のメリット
- 室内の空気が常にきれいでおいしい
- 窓を開けなくても空気の入れ替えができる
- 花粉が気にならない
- 結露を抑制できる
- 冷暖房費を削減できる
なぜ換気にこだわるのか
かつての日本家屋は、隙間が多く、漏気で室内の空気が入れ替わっていました。それでは室内が外気と同じ温湿度になってしまうので、とても快適とはいえませんでした。
平成初期以降、徐々に住宅の断熱・気密施工が普及してきましたが、それと同時に室内でシックハウス症候群やアレルギー症状を訴える住まい手が増加。これは新建材をはじめとした建材由来の化学物質が室内に蔓延してしまったことによる被害です。
そこで国土交通省は、室内の空気環境改善を目的として2003年7月から、室内の空気を入れ替える24時間換気の設置を義務化しました。
しかし、まだまだ換気の必要性が一般に理解されているとは言い難いのが現状です。24時間換気の大切さを知らずに「電源を切っていいですよ」と伝えている工務店もいると聞きます。
実際には、建物の高断熱化・高気密化が進めば進むほど、換気の重要性は増していきます。もし適切な換気をしなかったら、住まい手の呼気で二酸化炭素濃度は高まり、室内の空気は徐々に汚れていきます。湿気の量も増えていくので結露のリスクも高まります。
人と建物、双方の健康に影響を及ぼすのが「換気」なのです。
換気の種類
換気は家中の空気を2時間に1回、すべて入れ替える事を目標に設定されます。その方法は、第1種換気、第2種換気、第3種換気の3つに分類されています。
- 「第1種換気」機械で給気し、機械で排気する
- 「第2種換気」機械で給気し、自然に排気する
- 「第3種換気」自然に給気し、機械で排気する
住宅では「第1種換気」もしくは「第3種換気」がほとんどです。
それぞれの換気手法の中にも分類があり、
第1種換気には「全熱交換型」と「顕熱交換型」
第3種換気には「局所換気型」と「集中換気型」
このようなパターンに分かれます。
それぞれの換気手法のメリット・デメリットはこちらの通り。
第1種換気の
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
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第3種換気の
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
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第1種換気を採用する理由
わたしたちは、全棟で「全熱交換型の第1種換気」を採用しています。
その理由は単純明快で、お客様にとって暮らしの中で感じるメリットが多いからです。
熱交換による冷暖房補助
外気をそのまま室内に給気し、室内の空気をそのまま排気するので、外気の温湿度や空気質の影響を色濃く受けてしまうのが第3種換気。
全熱交換型の第1種換気は、外気を給気する際に、室内の排気と「熱交換」を行うことで、外気をまろやかにし、フィルターを介して空気をキレイにしてから室内に取り入れることが可能になります。
給気した空気を室温に近づけることは、暖冷房にかかる負荷を軽減することになりますので、光熱費の削減にも貢献します。昨今のエネルギー問題により電気代は上昇傾向にありますから、コストを抑える効果にもつながります。
湿度コントロール
(除湿・加湿)
快適の指標は温度で語られることが多いですが、温度よりも湿度のほうが快適の感じ方に大きく起因します。快適さを求めるなら、室温以上に湿度のコントロールが重要になってきます。
夏には除湿、冬には加湿を行うわけですが、全熱交換型の第1種換気であれば、温度と同じく湿度も、給排気時に交換することが可能です。
空気質が最大のメリット
現在の環境における外気は、残念ながらそこまできれいではありません。窓を開ければ外気の汚れた空気が直接入ってきますし、埃も入るので掃除の手間もかかります。
樹々匠が採用している全熱交換換気は、汚れた外気を室内に直接入れずに、高性能なフィルターで塵や埃、花粉までも、ほぼすべてを除去してから室内に取り入れます。
空気の入り口と出口が明確にできることと、フィルターを介した温湿度の調整された新鮮な空気を取り入れることで、空気質が向上します。この空気質こそが全熱交換換気の最大のメリットだと考えています。
新鮮できれいな空気は、想像以上に得難いもの。その貴重な空気をぜひ生涯を通じて味わっていただきたいと思います。
樹々匠の換気の説明をルームツアーでしています。動画でご覧ください。
樹々匠が大切にしていること
難易度の高い換気計画を自社で設計
換気は冷暖房(空調)計画、構造計画と密接な関係にあります。換気では冷暖房した空気のロスが無いよう、かつ、室内が均一な空気になるよう計画する必要があります。また、ダクトを使った換気では、ダクトが構造梁のサイズや組成にも影響を及ぼします。それらが出来なければどれだけ優れた換気機械を採用しても、換気や空調が意味のないものになってしまいます。
空調や構造までを複合的に考慮しなければならないのですが、換気メーカーに計画を丸投げする工務店がほとんどなのが現実です。換気メーカーでは空調や構造を考慮した換気計画をすることは不可能です。工務店自身が、お客さまの暮らしを綿密に聞き取り、空気の流れを計画し、構造、冷暖房までもバランスよく組み立てる必要があるのです。
風量測定の実施
建物が完成した際に、換気が予定通り機能し、空気の動きが確率されているのは、当たり前のこと。大切なのは住み続けていく中でも計画が維持されることです。樹々匠では長年にわたり換気が有効に働くよう、毎年の定期点検の中で給気量、排気量を風量測定しています。
フィルター管理
外気の汚れを除去してくれるのが「高性能フィルター」です。
汚れたフィルターをそのままにしておくと目詰まりして必要な量の給気ができなくなってしまいます。そのために必須となるのがフィルター清掃です。毎年の定期点検で清掃することを当たり前に、お客様自身の定期的な清掃を忘れてしまわないよう、書面での通知を行っています。
汚れたフィルターを見ると外気がどれだけ汚れているかは一目瞭然となります。フィルター清掃をお客様ご自身でおこなうことで、毎日きれいな空気を享受していることを実感します。
断熱・気密・換気
快適な室内環境を実現するには、まずは圧倒的な断熱性能が必要。断熱をしたら隙間をなくす気密が取れていなければ意味がない。そして、高い気密性能がなければ計画的な換気が出来ない。このように断熱・気密・換気は、すべてが整って初めて効果を発揮するもの。どれか一つだけ優れていても、どれか一つが欠けていてもダメなのです。
個々の性能を突き詰めると同時に、全体のバランスも取っていくこと。そのようなミクロとマクロ、双方の視点を大切にしています。
樹々匠の換気体感がすべてを語る
きれいで新鮮な空気を味わうには、やはり実際にその場所で過ごしてみることです。
いくら言葉を尽くしても、いくら調べても、ご理解いただくことはできません。
まずは、現地でその健やかさをご体感いただくことから始めてみてください。
写真ではこの心地良さは伝わらない。
体感はモデルハウス、体感見学会へぜひお越しください。
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