16樹々匠の家づくりデメリット
すべてに正直に
家づくりとは、ある意味で夢を語る仕事です。インターネットやHPでも美辞麗句や耳障りのよいポエムが飛び交っています。お客さまに自社の強みや特徴を理解していただく為に、PRに熱が入るのも当然と言えば当然。私たちもそのうちの一人であるのかもしれません。
しかし、どんな家づくりにおいても、必ずデメリットは存在します。そのデメリットをお伝えせずに良い面ばかりをお伝えしてしまいがちです。これは事業者として、あるいは人としての性かもしれませんが、行き過ぎれば、お客さまを誤解させてしまうことにもなりかねません。
私たちは、樹々匠の家で起こり得るデメリットも正直にお伝えし、お客さまと人対人の関係を築きたいと考えています。
樹々匠は高い?
正直に申し上げて、樹々匠の家は安くはありません。おおよそ、大手ハウスメーカーと同じくらいの建築費がかかります。これはある意味で、私たちの家づくりにおける最大のデメリットと言えるのかもしれません。
しかし、掛けるコストが過剰かと聞かれれば、否だと考えています。
樹々匠の家は、HPでもお伝えしている、心地良さ、情感、断熱性能、空気質、家事動線、収納、庭や外観の美しさ等々、すべてにおいて妥協なき選定と設計、精度高き施工で成り立っています。
これらの積み重ねが建築費であり、樹々匠の「価値」でもあります。
各仕様について、どこかを妥協することは簡単であり安価にもなるでしょう。逆をいえば安価な家は何かを省いていると考えるべきです。しかし、それでは私たちの目指す快適さになりませんし、長持ちする家になりません。
未来永劫つづく快適さや豊かさ、光熱費やメンテナンスなどを含めた数十年先までのトータルコストで考えたときに、最良を追求した結果が現在の樹々匠仕様です。
小さな規模で運営している私たちは、余分な経費が掛かりませんし、業務の効率化、主要部材の統一やルートの工夫により、同じ部材でも他社よりも安く仕入れる事が出来ています。同仕様の家であれば、他社よりもお求めやすく建てる自信があります。
実際、ご提案したお客様からは「もっと高いと思った」と言われることもありますし、工務店仲間からは「もっと掛かるでしょ」と言われています。
「樹々匠は敷居が高い」と思われがちですが、決してそんな事はありません。まずは樹々匠の家にお越しいただく事がすべての始まりです。そして、その「価値」と「空気」を感じてください。何度も何度でも、体感を繰り返してください。
工期が長い?
樹々匠の家は建物サイズにもよりますが、着工から8ヶ月程度の工期を要します。建て替えなどで仮住まいをしている場合、少々ご負担が大きくなってしまうかもしれません。
私たちの家づくりは、外断熱や気密の施工にも熟練の技術が必要ですし、窓や家具や建具の納まりを美しくつくるために細やかな配慮を行います。そういった知識や技術、経験を有している職人さん自体も少なく、誰でも施工できるものではありません。
私たちの家づくりを担う「チーム樹々匠」は多くの知識と経験、能力と志を持つ職人集団です。厳選された少数精鋭による手間ひまをかけた作業となるため、多くの時間を頂戴することになってしまいます。
また、それは設計段階においても同様。お客さまのご希望の共有や感覚のすり合わせに、かなり時間をかけていきます。決して慌てず、じっくり家づくりを進めていくため、時間がかかることは否めません。
お客様からは、焦ることなくキチンとした説明の上で検討する時間が取れる為、様々な仕様をじっくりと決められたと好評をいただいています。
外壁材が落ちる?
樹々匠の家では、木構造の外側に50mmの断熱材を施工します。そのさらに外側に外装下地と外装材を重ねていくのですが、その断熱材は重さに耐える構造ではありませんから、外装材が落ちるのでは? と言われることがあります。
実際、石やレンガなど、1m²あたり40kg以上の外装材には使用制限が設けられておりますし、耐荷重の面で不安に思われる方もいらっしゃるようです。
ただし、実際には、樹々匠の住まいで外壁が自重によって自然落下することはありえません。
私たちの現場では、外装材の重量も含めて構造計算を行い、ビスの強度や下地の組み方を決めています。それらの計算や規定を疎かにしなければ、決して脱落するようなものではないと思っていただければよいでしょう。
音が響く?
SNSやWeb上で、時折「高性能住宅は音が響く」という意見を見かけます。
これは正しくもあり間違いでもあります。
性能の低い昔の住まいは、部屋を区切ってその部屋だけを冷暖房する必要がありました。しかし、近年の断熱性能の高い建物であれば、部屋を細かく区画しなくても、温度差はそこまで大きくなりません。実際に樹々匠の家では吹抜けや階段室があっても、温度差は家全体で1~2℃程度で、住まい手の不快感につながることはありません。
一方で、空間がひと繋がりになれば、音も伝わりやすくなります。吸音性のある素材を施工したり、防音性のある建具を使用することである程度は緩和することも可能ですが、完全な無音というのは難しいでしょう。
また、高断熱高気密住宅では、断熱材や窓の防音性が高いため、外部の騒音はかなり少なくなり静寂な空間となります。それにより、相対的に室内の音や振動が目立つことになるため、音が響く感覚になるのも一因です。
ただ、実際に樹々匠の建物のオーナー様方にお話を聞くと、「ほとんど気にならない」との声ばかり。空間をつなげることは、家族の気配を感じることにも直結しますから、捉え方次第ではメリットにもなるのです。
乾燥する?
高性能住宅に対する批評として「冬に乾燥する」という意見があるようです。
しかし、樹々匠の住まいでは、そのようなことは起こり得ません。実際にオーナーさまの暮らしぶりを確認すると、真冬であっても室温22〜25度、湿度50〜60%程度で暮らしているご家族がほとんどです。
冬の外気は水蒸気の量が少なく、確かに乾燥しやすいものですが、空調や換気、あるいは暮らしかたの工夫で、湿度のコントロールは可能なのです。
確かに、室内の温度を上げていけば、湿度が下がるのも事実です。乾燥した外気を取り入れてしまう24時間換気もマイナスとなります。何も対策を行わなければ、冬の高性能住宅は過乾燥になってしまうかもしれません。
これを解消するには、まず第一に外気の影響を受けない高断熱と高気密化。これが絶対条件で欠かせません。その上で全熱交換型の第一種換気、無垢の木や珪藻土といったハード(設計)面。
それに加えて、洗濯物の室内干し、観葉植物からの湿気の利用などオーナー様の暮らしかたに関わるソフトな面を、アドバイスも含めてサポートしています。新鮮な空気と快適な温湿度を両立させることが、樹々匠の家ならば可能です。
乾燥が気になる方はぜひ真冬のモデルハウスにお越しください。そのしっとりした空気に驚かれるはずです。
ジメジメする?
夏や梅雨のジメジメした空気は、不快以外のなにものでもありません。
G3(断熱等級7)で建てたお施主さんなどが「快適になると思っていたのに湿度が下がらずジメジメする」と悩んでいるようなSNSを見かけます。
夏は温度よりも湿度が体感に大きな影響を与えますが、高性能住宅ほど湿度管理の難易度が上がります。
夏のエアコンは室温を下げると同時に、湿度も下げてくれる。これが通常の冷房運転です。しかし、困ったことに高断熱住宅であればあるほど、冷房が効きやすいので室温はすぐに下がります。するとエアコンは湿度が下がっていないにも関わらず、設定温度になったとして運転を止めてしまいます。そこから換気等により湿度が流入してさらに不快になっていく。これが高性能住宅を建てたのに、湿度だけが下がらず不快に感じる要因です。
これを解決するには、設計者がエアコンの仕組みを理解し、潜熱・顕熱を計算し、空気の動きを検討し、換気計画までを踏まえた冷房計画をする必要があります。
夏や梅雨など、外のジメジメが不快な季節ほど、モデルハウスや見学会で体感いただければと思います。おどろくほどサラッと快適な空気がお客様をお出迎えしてくれます。
自然素材は難しい?
樹々匠が採用する素材は、無垢の木や珪藻土、石などといった、天然素材だけ。
しかし、自然素材は「お手入れが大変」「経年変化する」などの理由から敬遠されるケースがあります。実際、無垢の木などは、曲がったり、反ったり、割れたりもします。フローリングにはボンドも使わないので床鳴りもしやすくなります。
それらは修正も可能ですし、大きな問題を引き起こすことはありません。しかし、どうしても気になる場合は、自然素材を使った家を建てることはおすすめしません。
自然素材は偽物や人工的につくられたものにくらべ、間違いなく長持ちするし、時間が経てば経つほど味わい深くなっていきます。そのような変化は、自然に存在するものであれば当たり前のことなのです。
寺社仏閣などの古い名刹を見れば一目瞭然。あのような美しさは、自然素材で作られているからこそ生まれるのです。
樹々匠のデメリット体感がすべてを語る
デメリットはどんな家づくりにも必ず存在するものです。
HPやYouTube等で見聞きする情報だけでなく、
実際の家を体感し、お客様自身で確かめてください。
写真ではこの心地良さは伝わらない。
体感はモデルハウス、体感見学会へぜひお越しください。
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