「間取り」で成功したい人へ
早いもので年が明けて20日が経過しようとしています。
年末年始にのんびり過ごし過ぎて
どうにもエンジンがかからないって人も多いのでは?
私もそんなひとり。
しかし、現場は待ってくれません。
基礎工事中~完成間近の物件まで
4つの現場が同時進行しています。
っと同時にこれから進んでいく
お客様との打合せもあります。
エンジンフルスロットルで進めています。
そんなこんなで、
お客様と打合せをしていて、
いつも思う事があります。
それは「間取り」です。
今日は、間取りについて書いてみたいと思います。
間取りと聞いて、お客様はまず何を考えますか?
「どんな間取りが良いの?」
「どうしたら理想の間取りになるの?」
まずは、なにをどう進めてよいか分からない、、、
ここからではないでしょうか。
大丈夫です。
「お客様が間取りを考える
必要はありません」
中にはお客様自身で間取りを考えて
こられる方もいらっしゃいます。
提示してくれても私は見ませんが(笑)
そもそも論として、
間取りは簡単に書けるものではありませんし、
どこかで見たことあるような間取りが
お客様に当てはまるものでもありません。
そこで、私がどんな考えで間取りを考えているかを
ご紹介したいと思います。
まず声を大にして言いたいのが
「間取りには必然がある」
です。
なんのこっちゃですね。
間取りを考えるのではなく、
必然を読む説くのです。
必然を読み取って出来た間取りは
「なんか良いね」になります。
では、その必然とはなんぞや。
以下の事を考えていきます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1 土地と太陽を読む
2 窓をデザインする
3 屋根から考える
4 高さと直線で感覚を操る
5 庭と緑を整える
6 居場所と座
7 動線と収納を考える
8 生活を考える ~お客様のすべき事~
9 最後に ~最も大切な事~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
上記を解説していきます。
っと、その前に、大前提をひとつ。
これらの必然を読み解くのは
我々、工務店やメーカーの担当者です。
お客様のする事ではありません。
お客様のすべき事は、
「8 生活を考える」でお伝えします。
1 土地と太陽を読む
まず間取りを考える際、
一番初めにすることは
「太陽や風など自然環境と、
周辺環境を把握する」
ここから始まります。
・四季を通じて太陽がどう昇ってどう沈み、
どのような陽当たりなのか
・視界はどこに抜けているか
・周辺に森や林、山などの美しい景色はあるか
・周囲にどんな建築物が建っていて、
どのように視線が飛んでくるのか
・風の通りはどうか
・2階からはどんな景色が眺められるか
これらの多くの事を感じ、考慮し、
周辺環境を読み解きます。
周辺が家ばかりなのに、隣家に向かって
窓があっても落ち着かないですよね?
陽当たりが悪いのに、窓を大きくしても
意味がないですよね?
その土地に立ち、感覚を研ぎ澄ませて、
雰囲気を感じ、空気を感じる事も大切です。
まずは周辺環境にあった家の建て方を
模索する事から始まります。
周辺環境と太陽の読み方については
こちらのブログでも書いていますので
ご覧ください 設計とはなんぞや
2 窓をデザインする
窓には、様々な力があります。
・明るさを取り入れる
・風を通す
・美しい景色を取り込む
・冬には暖かさをもたらす
・視線を抜く
上記のように窓はひとり4役も5役を
こなします。
太陽の1年の動きを読み、
周辺の環境読み取れば、
陽当たりの良い場所には大きな窓を、
隣家から視線が飛んできそうなところには
窓は設けない。等々、
自ずと配置する場所、
大きさ、高さが決まってきます。
窓はデザイン面、居心地の良さに
大きな影響を及ぼす重要な要素です。
ただ単に設ければ良いわけでも、
やたらと大きくすれば良いわけでもありません。
その土地、その場所、その環境と
お客様に合った必然があり、
その必然を読み解きながら配置します。
窓の設計とは違いますが
種類やガラスの考え方を
こちらのブログで書いてますので
ご覧ください。 窓ガラスを考える
3 屋根から考える
樹々匠の家は、屋根のデザインに
大きな特徴があります。
”屋根”は家のデザインの基本となり、
窓と同じく最も大切な要素でもあります。
通常の設計は、間取りを考え、
その間取りに合わせて屋根を設けるでしょう。
しかし私たちは、お客様の好みを把握した上で、
この土地にどんな屋根をかけたら
周辺に馴染むのかを考えます。
間取りからではなく、
屋根から考える家づくり
樹々匠建設は”軒フェチ工務店”です。
4 高さと直線で感覚を操る
「天井は高い方が開放感があってよい」
と、よく言われます。
本当にそうでしょうか?
答えは、高ければ良いわけでも、
低ければ良いわけでもありません。
天井が低くても“視線の抜け”を設けたり、
吹抜けを設けたり、
窓やドアの大きさや設け方を工夫したりと、
様々な手法を凝らす事で、
天井が高い住まいよりも低い方が、
広さと奥行を感じるようになる事もあります。
また、家の中で見える”線”を
極力減らすことで、
すっきりと広さを感じる
デザインにする事が出来ます。
高さ、視線、直線を上手に扱い、
コントロールすることで
理想の空間デザインと広さを
手に入れることが出来ます。
ここまで1~4を解説しました。
長くなってきましたが、
疲れました??
まだまだいきます。
5 庭と緑を整える
「お庭はお客様が手配するので、
まだやってないんです」
なんて事があると思います。
家の中に居ながら季節の移り変わりを
感じることができる“庭”は、
家の空間の一部分と捉えることができます。
ですので、庭は家は必ず一体で
コーディネートします。
室内のどの場所から、
どのようにお庭眺めるかを
最初から計画しますので、
初期の間取り提案時に、
必ずお庭計画も提案します。
予算も明確化します。
庭の見せ方から逆算して
家の設計を始めることもあるくらい、
お庭は大きな力を持っています。
樹々匠のお庭は、紅葉をシンボルツリーに、
高木・低木を織り交ぜ、下草、石、苔を
適度に散らして、わざとらしくなく、
作り込み過ぎない”自然な庭“がテーマです。
周辺環境を読み解き、
窓配置が決まれば、
緑や庭も必然と決まります。
お庭については、こちらのブログでも
書いていますのでご覧ください。
6 居場所と座
人にはそれぞれ落ち着く場所があります。
LDKに家族各々が自分の時間を
楽しむ場所があれば、自然とそこに家族が集まり、
会話が生まれ、笑顔が生まれますよね?
だからこそ、居場所にこだわり、
ご家族それぞれのライフスタイルを考えながら、
”居場所=座”をデザインします。
樹々匠建設では、そんな“座”を、
居心地良い場所にするため、
ベンチやテーブル等の家具を造り付けます。
時にはソファさえも。
家のデザインに馴染むよう造られた家具たちは、
長きに渡って愛される存在になってくれます。
居場所=“座”を大切にし、
家のデザインに馴染む家具と共に、
”暮らしをデザイン”していきます。
”座”については、こちらのブログでも
書いていますのでご覧ください。
7 動線と収納を考える
お客様に、現在の住まいでの不満をお伺いすると
暑い、寒い、カビが、、、
っといった声も多いのですが、
・動線が悪い
・収納が少ない
っといった声も非常に多く聞かれます。
例えば洗濯を例にあげると、
[洗う・干す・たたむ・しまう]
という4つの作業をしなければなりません。
すべてを1階で済ませたい方、
1階で洗い、2階に干して2階に収納したい方、
スタイルは様々ですが、
樹々匠の家では、室内干しで
無駄な動きを無くす事をご提案しています。
梅雨時でも一夜にして洗濯物が乾き、
嫌な臭いも一切ないとご好評をいただいています。
干した洗濯物を、その場ですぐに
収納出来たら楽ですよね?
使うものが使う場所に
収納されていたら楽ですよね?
日々の生活でストレスなく動ける
家事同線と収納を考えます。
8 生活を考える ~お客様がするべき事~
最後です。
ここまで周辺環境、太陽、窓、屋根といった
必然を読み解くというお話をしました。
「必然なんだな、
よし、そこは分かったと」
必然を読み解くのは工務店やメーカーです。
っと言っても、
これが出来る設計者ばかりでは
ないのが現状ですが、、、
ま~ここは置いといて。
では、お客様は何をしたら良いのか。
間取りではなく、
生活(ライフスタイル)を考える
これがお客様のすべき事です。
例えばリビング。
どのようにして寛ぐのか、
どんな食事スタイルをとりたいのか。
夫婦の時間の過ごし方や、
お子様との遊び方や
勉強の仕方等を考えます。
LDKは〇〇畳以上欲しい、、、
ではないのです。
例えば寝室。
読書したり、寛いだりと
長い時間を過ごすのであれば、
広い寝室が良いでしょう。
しかし、寝るだけの部屋なのであれば
広くする必要はありません。
寝室はなんとなく8畳!!
これはもったいないです。
このように大切なのは広さではありません。
・今の生活で不満や悩みを挙げてください。
・寛ぎ方を考えてください。
・持っている物、使っている物、
それらがどう変化していくかを考えてください。
・将来の家族形態の変化も考えないといけません。
お客様にはご自身の生活を考えていただき、
工務店やメーカーの担当者が
それをヒヤリングします。
ただし、このヒヤリング能力も担当者によって
様々ですが、、、。
間取りを考えるのではなく、
どんな生活(ライフスタイル)を
するかを考えてください。
9 最後に ~最も大切な事~
最後にひとつ。
すごく大切な事。
それは
工務店やメーカー担当者との相性
もしかしたらこれに尽きると言っても
過言ではないかもしれません。
必然を読み取る能力、
お客様のライフスタイルを聞き取る能力、
これ、すごく大切です。
この人なら任せられるな
そう思える担当者を探し当ててください。
そして、しっかりとコミュニケーションを
とって進めていってください。
以上
間取りについてでした。
間取りについては
まとめていますので、
そちらもご覧ください。
樹々匠建設
大木たけし
平屋の完成見学会開催
詳細、お問合せ、ご予約は
こちら→ 「ふたこぶ山の家」
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樹々匠建設のFBページは
こちら→ 樹々匠建設FBページ
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